
登山の防寒着って、真夏でも必要かな?
「その一枚、山の寒さに勝てますか?」
山の寒さは、街のそれとは別モノです。「夏なんて、そんなに寒くないでしょ」と思っていても、標高が上がるだけで体感温度は一気に変わります。風が吹き、汗が冷え、陽が陰るとあっという間に寒さが体を包みます。
登山において、防寒対策は快適さだけでなく、安全を守るためにも欠かせない装備です。そして防寒着は、何を重ねるかで山の快適度が変わります。
この記事では防寒着それぞれの特徴や使いどころをまとめました。



自分の登山スタイルや行く山の気候に合った一着を選べるように、ぜひ参考にしてくださいね。
防寒着は「強み」と「弱み」で選ぼう



防寒着の特性について解説するね。
防寒着には、いろいろな種類や厚みがあります。大事なのは、それぞれの防寒着の「得意なところ(強み)」と「苦手なところ(弱み)」を知ること。
- 化繊の中綿入り:濡れても保温力をキープできるのが強み。
- ダウン:軽くてあたたかいけど、濡れると力を発揮しにくい。
- ソフトシェル:体感温度を調整してつつ、しなやかで程よい通気性。小雨程度なら撥水してくれる。
山の天気や気温に合わせて、強みと弱みを補い合うようにレイヤリング(重ね着)するのがポイント!
そして、防寒着は「最悪のコンディションを想定して」準備するのが基本です。気温が下がる予報が出ていれば、少し多めに持っていくのがおすすめ。いざというときのために、予備の防寒着も忘れずに。



迷ったら「ちょっと多めに」が安心ですよ◎
サーマルウェアってこんなウェア!


保温を目的とするウェア。行動中に適したものや、休憩時に体温が保つ時に使うものがあります。
あったかくて着心地バツグンなフリース素材は、登山でも街でも大活躍する防寒アイテム。
フリースの「強み」
汗をかいてもすぐ乾く! 速乾性が◎
通気性がよくてムレにくい → 行動中でも快適



ダウンと違って濡れにも強いです。
フリースの「弱み」
軽いけど風に弱い → 風があると寒く感じることも



風があるときは、ソフトシェルやレインウェアを上に重ねて使ってね◎
厚手タイプはちょっとかさばります。薄手タイプはザックにも収納しやすいですよ。
どんな時に使う?
風がない晴れた日の行動中にぴったり!季節や標高で選ぶ厚みを調整しよう。
フリースのデザインいろいろ
フルジップタイプ : 脱ぎ着しやすくて温度調節も簡単
プルオーバータイプ : 重ね着しやすくてスマート
厚さで選ぶポイント
厚手タイプ : 冬の晴れた日、アウターとしても使える。街着にもおすすめ
薄手〜中厚手 : 春秋・冬の低山、夏の高山までオールシーズン対応!レイヤリング(重ね着)にも使いやすいよ◎
ダウンジャケットってどんなもの?


寒い季節の強い味方!びっくりするほど軽いのに、ふわっとあったかいのがダウンの魅力。
ダウンの「強み」
めちゃ軽いのに、すごく暖かい!
小さくたためて持ち運びラクラク◎



重たくないのが嬉しいね
ダウンの「弱み」
水に弱い: 濡れると保温力が落ちるので、雨や雪の日は注意。完全防水のスタッフバッグに入れるのが基本!
汗にも弱い: 歩いてる最中に着ると、汗で湿って寒くなっちゃうことも💦



行動着には不向きです。
いつ使うの?
山小屋やテント場、休憩中など止まっているときがベスト!
薄手 or 厚手?
薄手タイプ : 春・秋や夏の高山に◎。風が出てくるお盆以降の高山でも頼れる存在。重ね着にも使いやすい♪
厚手タイプ : 真冬の登山や雪山でも安心!フードがあると首まわりもポカポカに✨
ダウンの保温力ってどうやってわかるの?
「フィルパワー(FP)」ってなに?



ダウンのあたたかさを表す数字のことだよ!
「800フィルパワー」って書いてあれば、1オンス(約28g)のダウンが800立方インチまでふくらむという意味。数が大きいほど、ふくらんで空気をたくさん含み=あたたかさUP!
登山では 600〜1000フィルパワーくらいが一般的です。
※ユニクロのライトダウンは600FPの基準をクリアしたものが店頭に並んでいます。



山岳メーカーは1000フィルパワーまで取り扱っています
もちろん、フィルパワーが高ければどんな寒冷地でも大丈夫というわけではなく、ベースレイヤー・アウターレイヤーなど他のレイヤーとの合わせ技になるので、厳しい環境程これらを整える必要があります。
ダウン×化繊ミックスジャケットって?
中に入ってる中綿が化繊(=化学繊維)の防寒着。



登山では超便利な一枚なんです!
ミックスジャケットはダウンと化繊のミックスタイプのもの
「強み」(メリット)
濡れてもあったかさがキープされやすい!(←汗かきさんにも◎)
ダウンより気軽に洗えて、お手入れもラクチン
「弱み」(デメリット)
ダウンよりはちょっと保温力は控えめ
ダウンより嵩張る
どんなときに着るの?
登ってる最中もOK!
休憩中や山小屋、テント場でも快適!
つまり、ほぼオールタイムOKな万能タイプ✨
選ぶときのポイント
外側の生地に撥水性や防風性があるとアウターとしても◎
動きやすいように、ストレッチ性のあるものがベター!
🧵 ソフトシェルってどんな服?


1枚持っているとオールシーズン使える、行動中にとっても便利な万能アイテム!



パタゴニアのフーディニジャケットなどは、すっごく役立つと思います。
特徴は?
伸びる!やわらかい!着心地がいい!
風をある程度防ぎつつ、ムレにくい(透湿性◎)
とにかく軽い&コンパクト!手のひらサイズでサコッシュにポンでOK
どんな時に使う?
風のある稜線(りょうせん)歩きや、ちょっと肌寒いときの行動着にぴったり!
風はあるけど、レインウェアじゃ暑すぎるって時に大活躍!
冷えのストレスを軽減してくれます。
ただし完全防水ではないので、レインウェアの代わりにはなりません。
どっちも使いどころを知って選べば、山での快適さがぐんとアップするよ⛰✨
天気や行動予定に合わせて、うまく組み合わせてね!
サーマルウェアとウインドシェルは、「行動中も休憩中も活躍する」頼れる防寒コンビ✨
どちらも1枚あるだけで、山での快適さが全然ちがってきます!



寒さに備える=安全を持ち歩くってことなので、軽くても手抜きしないでしっかり準備してね⛰️🧡



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まとめ







防寒着選びは、自分を守る選択なんだね。
「少し大げさかな?」と思うかもしれません。でも、寒さは体力を奪い、判断力を鈍らせます。だからこそ、登る前に寒さに備える準備はとても大切。
保温だけじゃない、汗処理も防寒対策のひとつ。『1枚であったかい』は山では通用せず、脱いだり着たりが正解。登山の服はそういうもの。
その日の天気や自分の体調、歩くスピードによっても、必要な防寒アイテムは変わります。ウェアの強みと弱みを理解しながら、レイヤリングで賢く調整することが、山の寒さに対応するコツです。



あたたかさと安心を背負って、思いきり山の時間を楽しんでくださいね🧡
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