
晴れマーク出てる日ってレインウェア持って行ってる?



天気がコロコロ変わる山の世界では、晴れから一転、数分後には土砂降りなんてことも珍しくないよ。
予想しなかった突然の雨、そんな時、あなたの体と命を守ってくれるのが登山用のレインウェアです。
「雨が降ったら傘でしのげばいい」と思っていませんか?山ではそれが通用しないのです。
この記事では、山の雨対策に欠かせないレインウェアの選び方や本当に必要な機能について、わかりやすく解説します。
しっかり装備を整えて、どんな天気でも安心・安全な登山を楽しみましょう!
レインウェアの大切さ


いつでも持っていこう!
山では天気が急に変わることがあるから、晴れていてもレインウェアは必ず持って行くのが基本!
雨から体を守る!
傘は使いづらくて危ないし、ポンチョは長時間の雨で濡れちゃう。
登山ではしっかりしたレインウェアが必要!
レインウェアの役割
- 防水性:雨を完全に防ぐ。
- 透湿性:ムレを逃がして快適。
- 防風性&耐久性:風にも強くて長持ち。
- 動きやすさ:体を動かしやすい工夫も◎
- 襟元や袖口から雨が入りにくい設計。
身体が濡れると体温が一気に奪われて危険!水は空気の20倍以上の速さで体を冷やします。



お風呂あがりに身体を拭かないで扇風機に当たったら、一気に冷えるよね。山でイメージしてみて!
ワンポイントアドバイス🌧️
- 防水透湿素材を選ぼう(ゴアテックス・スーパー ドライテックなど)
- 上下セパレートが基本!(動きやすい&トイレも楽)
- 着脱はシンプルにできるものが◎



登山では「濡れない」がとっても大事!
安心・安全のために、レインウェアはしっかり選んでね🌿
レインウェアの条件


完全に雨を防げる「防水性」が必要!
山のレインウェアは、長時間雨に打たれても浸水しにくく作られているんだよ。
街で売ってるカッパやポンチョとは違って、表面のはっ水だけじゃなく、中まで水を通さない素材を使っているのがポイント!
デザインにも工夫がたくさん!
襟(えり)は低くなく、首元をしっかり守る高さがある。
袖口や裾(すそ)も、雨が入りにくいように絞ったり、閉じたりできる形になってる。
ジッパー部分は、普通の服と違って止水ジッパーという特別なファスナーを使っていて、水が中に入りにくい!



山のレインウェアは、「ただの雨具」じゃなくて本気で体を守る装備と認識しよう!
細かいところまで工夫されてるから、信頼できるものを選んでね🌿
必要な「透湿性(とうしつせい)」とは?


雨でも、人は汗をかく!
山を歩いていると、気温が低くても体は汗ばむことがあるよね。
でも、ビニールカッパだと風は防げても、汗がこもってムレムレ💦。
中の服も肌もびしょびしょになっちゃう。
その結果、たとえ雨で濡れてないのに、汗で体が冷えてしまうことも。
体が冷えると体力も落ちて、場合によっては動けなくなることもあるんだよ。
「透湿性」が超重要!
登山用のレインウェアは、汗などの水蒸気を外に逃がしてくれる素材で作られてるの。
この機能のことを「透湿性(とうしつせい)」っていうよ!
防水・・・外の雨は しっかり防ぐ。
透湿・・・中のムレや汗は ちゃんと外に出す。
この「いいとこどり」が登山用レインウェアのすごいところ✨



どうやって雨は防いで、汗は逃すの?



ウェアの生地には、すっごく小さな穴(あな)=ミクロの孔(こう)が空いています。
この穴は、
雨粒(大きい)→ 通れない!
水蒸気(小さい)→ 通れる!
というしくみ。だから、濡れずにムレないっていう理想的な状態が作れるんだよ🌿
☝️ここが大事!
🟡 防水だけのレインウェア → 蒸れて体が冷える危険あり
🟢 防水+透湿のレインウェア → 雨にもムレにも強い=登山に最適!



「汗で冷えるのも、雨で濡れるのと同じくらい危険だよ」
透湿性のあるレインウェアを選ぶのが、快適さと安全のカギだよ!
防水と撥水のちがい


防水(ぼうすい)・・・生地の内側まで水がしみ込まないようにする機能。長時間の雨でも安心!
撥水(はっすい)・・・生地の表面で水をはじく機能。 表面に水がたまらず、冷えにくくなる!
登山用のレインウェアには、「防水」と「撥水」の両方が必要!
撥水性がなくなると、生地がびちゃびちゃになって、体が冷えてしまう原因に繋がります。
レインウェアは「濡れない」だけじゃダメ!ムレにくい・冷えにくいのが、登山には超大事。



だから防水透湿素材+撥水加工がそろったウェアを選ぼうね😊
「上下セパレート」が基本!





観光地でよく見るポンチョ型は、登山には向いていません。
ポンチョ型が登山に向かない理由
❌ 風に弱い
風が吹くと、ポンチョがバサバサめくれて雨が中に入りやすくなるよ。
体にフィットしてないから、襟元やすそからも雨が入ってきちゃう。
❌ 動きにくくて危ない
歩いているときに、枝や岩にひっかかりやすいのもポンチョの弱点。
破れたり、バランスをくずして転んだりする危険もあるの。
セパレートタイプのいいところ
- しっかり体にフィットして、雨の侵入を防げる!
- 動きやすくて、安全に登山できる!
- 風にも強くて安心!
登山では「防げる」「動ける」「安全」がとっても大事!
上下に分かれたレインウェアを選べば、どんな天気でも安心して山を歩けるよ🌿⛰️
サイズ選びについて
レインウェアを選ぶときにとっても大事なのが、サイズ感(サイジング)です。



大きすぎても、小さすぎても、動きにくくて登山には不向きになるから試着を怠らないでね。
レインウェアは、登山ウェアの上から着るもの。だから、普段の服のサイズより少し余裕があるものを選ぶ必要があるよ。
チェックについて
ジャケット
腕をまっすぐ上げてみて、お腹や背中が出ないか?
肩まわりがつっぱらず、動きやすいか?
パンツ
足を大きく上げたり、しゃがんだりしてみて、窮屈じゃないか?
登山中の大きな段差も想定して、しっかり足が上がるか確認!
上下セットじゃなくてもOK!
レインウェアは上下別売りも多いから、ジャケットとパンツ、それぞれ自分の体型に合うものを選ぶことが出来ます。無理にセットにこだわらなくても大丈夫!



サイズ感のは絶対NG!試着して、実際に動いてみることが、失敗しないレインウェア選びのいちばんのコツだよ😊
レインウェアの着脱について


レインウェアを着たり脱いだりするには、ちょっと時間がかかるし、体の動きも一時的に制限されます。
だからこそ、まわりの状況に気をつけて、安全な場所で行うことが大切なんだよ。
■ どんな場所なら安全?
レインウェアを着るときは、こんな場所を選ぼう👇
- 足元が平らで、すべりにくいところ
- 崖っぷちや細い道じゃない広めの場所
- 雨や風が強すぎない、木の陰などの少し落ち着けるところ
- 落石や頭上の危険がない場所
細い登山道や急な斜面、風にあおられる場所ではとても危険だから、避けましょう。
着用のタイミング


雨が降ってからじゃ遅いです。「ちょっとポツポツしてきたな…」と思ったら、早めにレインウェアを着るのがポイント!
濡れてからだと手間が増えるし、体も冷えてしまうから、降りそうと感じた時点で着るのがマスト!
ザックの扱いにも注意!
レインウェアを出し入れするときに、ザックを開けたままにしないように!
❌ザックを閉め忘れると中の荷物が雨でびしょぬれに・・・
◎ 使ったらすぐにしっかり閉めよう!
着たり脱いだり、ためらわずに!



山では天気がコロコロ変わるもの。「また脱ぐの面倒だし…」とガマンせず、こまめに着脱することも登山上手への近道だよ!
レインウェアの着脱は、場所選び+タイミング+ていねいな動作が大事。ちょっとした気づかいが、快適で安全な登山につながります
登山を快適にする、レインギア


雨の日の登山をもっと快適にしてくれる、便利なレインギアはまだまだあります。レインウェア+αの準備で、安心感がぐんとアップするよ♪
ザックカバー(レインカバー)
大切な荷物を雨から守るカバーです。その名の通り、ザック全体をすっぽり覆う防水カバーのこと。
ザックに標準でついているものもあれば、別売りでも手に入ります。
登山中に雨が降ると、ザックの中の着替えや食べ物、スマホなどが濡れてしまう可能性も。
ザックカバーがあれば、そんな心配もなし!
- サイズはリュックに合ったものを選ぼう
- 軽量でコンパクトだから持ち運びもラクラク!
- 強風の日は飛ばされやすいので、しっかり固定を忘れずに
- ザックの外側は守れますが、背面からは浸水するので防水スタッフバッグも忘れずに
防水スタッフバッグ(ドライバッグ)
リュックの中の荷物を個別に守る、防水の袋のようなもの。
レインカバーだけでは不安なとき、スタッフバッグで荷物を小分けにしておけば、万が一水が入っても安心!
特に、着替え・手ぬぐい・食料・カメラ・スマホなど、濡らしたくないアイテムは必ず防水バッグへ。
- 色分けすれば荷物の整理にも便利
- 圧縮タイプを選べば、かさばる荷物もすっきり収納



「雨でリュックの中がびしょびしょだった…」ってなる前に!
カバー&バッグのダブル防水対策で、雨の日もスマートに山歩きしよう。


ゲイター(スパッツ)
ゲイターは、レインパンツの上から足首〜ふくらはぎにかけて装着するカバーのこと。足元の雨・泥はねをしっかりガードし、ぬかるみや雨で靴の中に水が入るのを防いでくれるよ。
特に、登山道が泥だらけのときや雨が強い日は頼りになる存在です。
- レインパンツと登山靴のすき間をしっかりカバー
- 泥はねや草露もブロックして靴を清潔にキープ
■ レインキャップ(レインハット)
小雨やムレが気になるときの強い味方!
レインハットは、防水素材でできたつば広の帽子。
ジャケットのフードをかぶらなくても、ハットだけで雨をしのげるからムレにくくて快適♪
しかも、帽子をかぶったままフードをかぶると、つばがフードの形をキープしてくれるから、視界が良くて歩きやすいよ!
- フードだけよりムレずに涼しい
- 雨をよけながら、顔まわりもスッキリ視界確保!



ゲイターとレインハットは軽くてかさばらないから、バックパックに忍ばせておくと安心だよ!
生地の厚さと重さのバランス


登山用レインウェアの生地には、「デニール(D)」という単位で生地の厚さ(糸の太さ)が表示されているのを見たことがありますか?これは、数字が大きいほど生地がしっかりしていて、重さも増すという意味です。
軽ければいいってわけじゃない!
20〜40デニールが一般的な厚さ。数字が小さい(=薄い)ほど軽くてコンパクトになるけど、
そのぶん強度や防寒性が下がるので注意が必要です。
特に、夏でも北アルプスなどの高山では、冷たい風雨にさらされることがあります。
そんな環境では、30D以上のしっかりしたレインウェアが安心です。
20Dはダメなの?
ダメじゃないけど、用途に応じて使い分けましょう。20D以下の薄手タイプは、トレイルランニングや日帰りの軽登山向け。軽さ重視の場面では役立つけど、悪天候や長時間の行動には不向きです。
「軽い=正解」ではないのが登山の装備。その重さには守ってくれる力があります。
天気の急変に対応するには、ちょっと重くても安心できる生地の厚さを選ぼうね!
ある登山者のケーススタディ
仲間の存在・判断のズレ・やめる勇気を持てなかった後悔
「降らないと思ってた。私だけが――」
「え、レインウェア?今日いらないでしょ。晴れマークだし」
そう言ったのは、私だった。
標高1300mの登山口で、集合したメンバーは4人。全員初心者寄りだったけど、私はなんとなく一番経験がある顔をしていた。
前日に天気予報をチェックして、「曇り時々晴れ、降水確率30%」っていう言葉に勝手に安心してた。
みんながレインウェアをザックに詰めてるとき、私は「まぁ大丈夫じゃない?」って笑った。
「持ってても使わないこと多いし」って。
でも、山は全然そんなに甘くなかった。
登山道の半分を過ぎたころ、ポツポツと雨が落ちてきた。
「あ、ちょっと降ってきたね」
「まあすぐ止むでしょ」
そう思ってた。・・・でも、止まなかった。
10分後、空が真っ白になって、霧と雨と風。
しかも木の少ない開けた道だったから、風が体温を奪っていくのが早い。
仲間たちはレインウェアを着てる。だけど私は、無防備のまま。
シャツはあっという間にびしょ濡れ、体温がどんどん奪われていくのがわかる。
6月なのに、気温は10℃を切っていた。
「ごめん、私・・・先に降りてもいい?」
弱音を吐いたとき、みんなも一緒に降りる事になった。
誰も責めなかったけど――目がちょっと困っていた。
自分だけが「準備不足」だったこと。
そして、全員を巻き込んでしまったこと。
その瞬間、恥ずかしいよりも怖くなった。
下山中、手足の震えが止まらなくなった。
膝が笑って踏ん張りが効かない。滑ったら、怪我するかもしれない。
「こんなことで救助呼ぶの、嫌だな」
そんな考えがよぎる。
無事に帰れたのは、本当に運が良かっただけだ。
もし、もっと山の深いところで雨がきてたら…
もし、雷を伴っていたら…
もし、下山すら出来なくなっていたら…
あとがき
自分だけが「大丈夫」と思ってるときほど、山は厳しくなる。
天気予報がどうであっても、
みんなが持っていくなら、自分も持っていく。
レインウェアは、自分のためだけじゃない。
山では、わずか10分で世界が変わる。
その変化に、自分が耐えられる準備をしておくのが登山の基本だと、あの日、身をもって知った。
今の私は、ザックが重くても、レインウェアを絶対に入れる。
あの時レインウェアを持っていたら、ただの雨の思い出だったのに。
「天気予報が外れた」んじゃない。
「自分の油断」が、ヒヤリハットの一日を生んだんだ。



山では、レインウェアはただの雨具じゃなくて命を守る装備。
晴れてるから大丈夫、なんて思わないで。たった1枚のウェアが、生死を分けることもあるんだよ。



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まとめ




山の天気は、登山者にはどうすることもできません。でも、「備えること」は誰にでもできます。
防水・透湿・撥水、そして安全性。
一見むずかしく感じるかもしれないけれど、正しい知識と装備があれば、雨の日の登山も怖くないんです。
「晴れているから大丈夫」と油断せず、レインウェアは必ずザックに入れておきましょう。
雨に負けない準備をして、自然の中を思いっきり楽しんでくださいね☔🌿
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